大学生が在学中に古着転売で月収50万円を達成した方法と、わいが見た「落とし穴」

「古着転売で月50万、いけますか?」

最近、こういう相談がめちゃくちゃ増えました。古着ビジネス歴15年、コンサルタントとして500名以上の起業家を指導してきた佐藤健一です。

正直に言います。月収50万円、不可能やないです。実際に私が指導した大学生の中にも、在学中にそこまで到達した子がいます。ただし、そこに至るまでに何人もの学生が「落とし穴」にハマって撤退していったのも事実。

この記事では、実際に月収50万円を達成した大学生がどんなステップを踏んだのか、そして私が15年間この業界を見てきて「これはあかん」と感じた落とし穴を、包み隠さずお伝えします。甘い話だけ聞きたい方には向きませんが、本気で古着転売に取り組みたい方にとっては、必ず役に立つ内容です。

なぜ大学生の古着転売が「今」アツいのか

古着転売そのものは昔からありましたが、ここ数年で状況が大きく変わりました。

まず、メルカリをはじめとしたフリマアプリの爆発的な普及。昔は古着を売ろうと思ったら、ヤフオクでオークション形式にするか、実店舗を構えるかしかなかった。今はスマホ1台あれば、その日のうちに出品から販売まで完結します。

次に、古着ブームの再来。Y2Kファッションの流行やサステナブル意識の高まりで、10代〜20代の古着需要が急増しています。ノースフェイスやナイキといったアウトドア・スポーツブランドの古着は、新品より古着を選ぶ若者も珍しくありません。

そして、大学生には古着転売と相性のいい「武器」があります。

  • 時間に比較的余裕がある
  • SNSやトレンドへの感度が高い
  • 同世代の「欲しい」が肌感覚で分かる
  • 初期費用が少なくても始められる

こうした条件が揃った今、古着転売に参入する大学生が急増しているわけです。

月収50万円を達成した大学生のリアルな成長ステップ

「いきなり月50万」は絶対にありません。私が見てきた成功事例では、例外なく段階を踏んで成長しています。ここでは、実際に月50万を達成した教え子のリアルな道のりをベースにお話しします。

フェーズ1:まず月1万円を稼ぐ(1〜2ヶ月目)

最初にやるべきことはシンプルです。自分のクローゼットにある着なくなった服をメルカリに出品する。これだけ。

初期投資ゼロで、プラットフォームの使い方、写真の撮り方、説明文の書き方、発送の仕方を体で覚えていきます。ここで1万円の利益が出たら上出来。「経験を積む」ことが最優先であって、利益の額は二の次です。

この段階で「自分には向いてないかも」とやめてしまう人がかなりいます。でも、最初の10着を出品するまでは判断が早すぎる。どんなビジネスでも助走期間はあります。

フェーズ2:月5〜10万円の安定ゾーンへ(3〜6ヶ月目)

不用品を売り切ったら、いよいよ仕入れのフェーズに入ります。地元のリサイクルショップを巡って、500〜1,500円で仕入れた商品を3,000〜5,000円で販売する。利益率40〜50%を目指してください。

この段階で大事なのは「出品数」です。100着を出品してようやく1日1〜2着売れるペースが見えてくる。在庫を100着以上キープし続ける意識が、安定収入への第一歩になります。

私の教え子の一人は、大学2年の夏休みに毎日リサイクルショップを3店舗回って、2ヶ月で在庫150着を積み上げました。夏休み明けには月8万円の利益が出ていたそうです。

フェーズ3:月20万円突破のターニングポイント

月10万円を安定して稼げるようになると、ここからが正念場。やることが変わります。

  • 仕入れ先を複数に広げる(リサイクルショップ+古着卸業者)
  • 高単価ブランドにシフトして、1着あたりの利益を3,000〜5,000円に引き上げる
  • 写真と商品説明のクオリティを徹底的に磨く

月20万円は「自分一人の労働力」で到達できるギリギリのラインです。ほんまにギリギリ。ここを超えるには、次のフェーズが必要になります。

フェーズ4:月50万円に到達する「仕組み化」

月50万円を稼ぐには、1着あたりの平均利益が3,000円として月に約167着を売る計算になります。高単価ブランドで平均利益5,000円まで上げても、月100着。これを一人でこなすのは物理的に無理です。

私が指導した大学生で月50万を達成した子は、こうやって作業を分担していました。

  • 撮影と採寸はアルバイトの友人2人に時給1,200円で外注
  • 梱包・発送作業も分業化
  • 自分は仕入れとデータ分析に集中

「プレイヤー」から「経営者」への転換。ここが月50万の壁を超えるかどうかの分岐点です。古着ビジネスはここからが本当の勝負やと、私はいつも言っています。

以下は、各フェーズの目安をまとめた表です。

フェーズ目安期間月収目標出品在庫数やるべきこと
11〜2ヶ月1万円10〜30着不用品販売で仕組みを覚える
23〜6ヶ月5〜10万円100着以上リサイクルショップ仕入れ開始
37〜12ヶ月20万円200着以上高単価ブランドへシフト
41年〜50万円300着以上外注化・仕組み化で規模拡大

売れる古着を見極める目利き力の鍛え方

初心者が狙うべき鉄板ブランド

古着の仕入れで一番大事なのは、実は「目利き」やないんです。15年この業界にいて分かったのは、「売れるブランドを知っているかどうか」が最初の分かれ目やということ。

初心者はまず以下のカテゴリーから攻めてください。

カテゴリーブランド例特徴
スポーツ系ナイキ、アディダス、リーボックロゴがあれば大抵売れる。初心者に最適
カジュアル系ラルフローレン、トミーヒルフィガー、チャンピオン定番人気。ポニーロゴやフラッグロゴが強い
アウトドア系ノースフェイス、パタゴニア、コロンビア秋冬シーズンの単価が特に高い
ストリート系ステューシー、カーハート、ディッキーズZ世代に人気。Y2Kブームが追い風

ハイブランド(バーバリー、グッチなど)は利益も大きい反面、仕入れ値が高くて真贋判定のリスクもあります。ここは経験を積んでからにしてください。最初から手を出すと、偽物を掴まされて大損するケースを何度も見てきました。

メルカリの「売り切れ検索」とGoogleトレンドの活用法

仕入れ前のリサーチに最も使えるのが、メルカリの「売り切れ」フィルターです。検索条件で「販売状況:売り切れ」に絞ると、実際にいくらで売れたのかがリアルタイムで分かります。「どのブランドが」「どのサイズが」「いくらで」売れているのか。このデータが仕入れの判断材料になります。

Googleトレンドでブランド名を比較するのも有効です。たとえば「ノースフェイス」と「パタゴニア」を打ち込むと、検索ボリュームの差や季節変動が一目瞭然。需要の大きいブランドに仕入れを集中させるのが基本戦略です。

季節を先読みした仕入れ戦略

古着転売で利益を最大化するコツの一つが、季節の先取り仕入れです。

ダウンジャケットやフリースは夏場に安く仕入れて、9〜10月に出品する。Tシャツやショートパンツは冬に仕入れて春先に売り出す。この「タイムラグ」を意識するだけで、利益率が10〜20%変わることもあります。

私の教え子で月50万を達成した学生は、8月にノースフェイスのダウンを1着2,000円前後で10着以上仕入れて、11月に1着8,000〜12,000円で売り切っていました。仕入れのタイミング一つで、利益がこれだけ変わるんです。

仕入れ先の選び方と開拓のコツ

リサイクルショップは郊外が狙い目

都心部のリサイクルショップは転売ヤーが多くて競争が激しい。穴場は郊外や地方のお店です。大手チェーンでも、店舗によって値付けの基準が全然違う。適正価格がついていないお宝アイテムが眠っていることが結構あります。

私の教え子で月50万を達成した学生は、片道1時間かけて郊外のリサイクルショップを5〜6件ハシゴするのが週末のルーティンでした。「遠くまで行く」という手間を惜しまない人が、仕入れで勝てます。

古着卸業者でまとめ買い

月20万円を超えてくると、リサイクルショップだけでは仕入れが追いつきません。ここで活用したいのが古着卸業者です。「ベール」と呼ばれる100着単位のまとめ買いができて、1着あたりの仕入れ値が数百円レベルまで下がります。

ただし注意点もあります。ベール仕入れは基本的に中身を選べません。当たりハズレがある。リサイクルショップでの目利き力をしっかり鍛えてから手を出す方がリスクは低いです。

オンライン仕入れの注意点

メルカリで安く仕入れてメルカリで売る、いわゆる「メルカリ仕入れ」を考える方もいますが、これは要注意です。古物営業法上、フリマアプリでの仕入れは本人確認ができないため、法律的にグレーな部分があります。仕入れ先としては、古物商取引の実績がある卸業者やリサイクルショップを選ぶのが安全です。

わいが見てきた「落とし穴」7選

ここからが本題です。15年間で500人以上を指導してきた中で、何度も何度も目にしてきた「落とし穴」を正直にお話しします。

落とし穴1:在庫がワンルームを埋め尽くす

古着転売を始めると、気がついたら部屋が服の山になります。大学生のワンルームなんて、200着も在庫を抱えたら生活空間がなくなる。

実際に相談してきた学生で、「服が多すぎてベッドの上にも積んでます」という子がいました。笑い話に聞こえるかもしれませんが、在庫スペースの確保は始める前に必ず考えておかんとあかんポイントです。月額3,000〜5,000円のトランクルームを借りるのも一つの手。在庫が増えてきたら、早めに検討してください。

落とし穴2:手数料と送料で利益が消える

「3,000円で売れた!利益2,000円や!」と喜んでいたら大間違い。実際のコスト構造を見てください。

項目金額
販売価格3,000円
仕入れ値−1,000円
メルカリ手数料(10%)−300円
送料(らくらくメルカリ便)−450〜700円
梱包資材費−50〜100円
手元に残る利益900〜1,200円

3,000円で売れたのに、手元に残るのは1,000円ちょっと。これが現実です。利益を増やすには、仕入れ値を下げるか販売単価を上げるしかない。この計算を甘く見て「忙しいのに全然儲からん」という状態に陥る人をほんまに何人も見てきました。

落とし穴3:古物商許可なしで始めてしまう

これは絶対にやったらあかんやつです。営利目的で古着を仕入れて転売する場合、古物商許可証の取得が法律で義務づけられています。無許可で営業すると、古物営業法違反で3年以下の懲役または100万円以下の罰金。学生やからといって見逃してもらえるわけやありません。

申請先は、営業所(自宅で問題なし)を管轄する警察署の生活安全課。費用は19,000円で、申請から取得まで40〜60日かかります。詳しい申請手順は警視庁の古物商許可申請ページで確認できます。18歳以上であれば大学生でも取得可能なので、ビジネスの土台として最初に済ませておいてください。

落とし穴4:確定申告を忘れて親の扶養から外れる

大学生で古着転売をしている場合、年間の所得(売上−経費)が48万円を超えると確定申告が必要になります。「経費を引いた利益」が基準なので、仕入れ値、手数料、送料、梱包資材、交通費なども経費として計上できます。

さらに怖いのが扶養の問題。所得が一定額を超えると、親の扶養控除から外れて親の税負担が増えます。これ、親にバレるとめちゃくちゃ気まずい。税務署から親の勤務先に通知が届くケースもあるので、「黙ってたらバレへんやろ」は通用しません。

古物商許可の取得要件や確定申告との関係については、freeeの古物商許可解説ページが分かりやすくまとまっています。始める前に一度目を通しておくことをおすすめします。

落とし穴5:出品作業に時間を取られすぎる

古着転売の作業工程を舐めてはいけません。1着を出品するまでに必要な作業はこれだけあります。

  • 洗濯・アイロンがけ
  • 検品(汚れ、ほつれ、破れのチェック)
  • 撮影(複数アングルで、自然光のもとで)
  • 採寸(着丈、身幅、肩幅、袖丈…)
  • 商品説明文の作成
  • 梱包・発送

丁寧にやると1着あたり約1時間。月100着を出品しようとしたら、出品作業だけで100時間です。大学の授業やバイトと並行してこれをこなすのは、正直しんどい。

だからこそ、月20万円を超えるあたりから外注化が必要になってくるんです。最初は全部自分でやって作業の全体像を把握する。その上で、人に任せられる工程から順番に手放していく。この流れが理想です。

落とし穴6:値下げ交渉で消耗する

メルカリでは「お値下げ可能ですか?」というコメントが日常的に飛んできます。丁寧に対応しても、結局買わない人が大半。この「交渉対応コスト」をバカにしたらあきません。

対策としては、プロフィール欄に「お値下げ不可」と明記する方法もありますが、それで売れ行きが落ちるケースもあります。私のおすすめは、「出品後2週間経過したら一律10%値下げ」などルールを決めてしまうこと。個別の交渉に時間を使うのはもったいないです。

落とし穴7:「好きな服」と「売れる服」は違う

ファッション好きな学生ほどハマりやすい罠です。自分のセンスで「これ、カッコええやん」と思って仕入れた服が全然売れへん。

2012年に私自身が海外仕入れで失敗して300万円の損失を出した時も、根っこの原因は同じでした。自分が「良い」と思うものやなくて、市場が「欲しい」と思うものを扱わなあかん。

メルカリで実際に売れている価格帯、ブランド、サイズ感をデータで確認する。感覚やなくて数字で判断する。ここを切り替えられた人が、古着転売の世界で生き残っています。

始める前にやっておくべき3つの準備

古物商許可証を取得する

繰り返しになりますが、これは大前提です。申請費用は19,000円。必要書類は略歴書、住民票の写し、誓約書、身分証明書。営業所は自宅で問題ありません。申請から許可が下りるまで40〜60日かかるので、始めると決めたらすぐに動いてください。

税金と扶養のルールを押さえておく

月収50万円を本気で目指すなら、確定申告は避けて通れません。開業届を出して青色申告にすれば、最大65万円の特別控除が受けられます。経費として計上できるものも多いので、レシートは必ず保管する習慣をつけてください。

経費にできる主なもの:

  • 仕入れ費用
  • 販売手数料(メルカリの10%など)
  • 送料、梱包資材費
  • 交通費(仕入れ先への移動)
  • 撮影用機材、照明
  • トランクルームの賃料

こうした経費をきっちり管理するだけで、税負担はかなり変わります。

作業環境を確保する

最低限揃えておきたいものは以下の通りです。

  • 在庫保管スペース(衣装ケースやトランクルーム)
  • 撮影スペース(白い壁の前にハンガーラック。自然光が入る場所が理想)
  • 梱包資材(OPP袋、ダンボール、ガムテープ)
  • スマートフォン(撮影・出品・顧客対応を1台で)

全部合わせても初期費用は1〜3万円程度。これは古着ビジネスの良いところで、他のビジネスと比べて圧倒的に小さく始められます。

まとめ

大学生が在学中に古着転売で月収50万円を達成する。不可能やありません。実際にやり遂げた人を私は見てきました。

ただし、楽な道やないのは確かです。地道な出品作業、法律や税金の勉強、仕入れ先の開拓、そして「仕組み化」への転換。ステップを飛ばして一気に稼ごうとすると、だいたい落とし穴にハマります。

私が500人以上の起業家を見てきて確信していること。それは、「正しい知識を持って、コツコツ続ける人が最後に勝つ」ということです。焦らんでいい。一つずつクリアしていったら、結果は必ずついてきます。

皆さんの挑戦を、心から応援しています。一緒に頑張りましょう。