どうも、株式会社ヴィンテージ・サクセスの佐藤健一です。
「アメリカまで行って古着仕入れ、カッコええ響きやけど、ホンマに元は取れるんか?」
古着ビジネスに夢見るあんたなら、一度は考えたことあるんちゃいますか? 私、佐藤も15年前に同じ夢を見て、そして見事に失敗しましたわ。
正直に言います。海外仕入れで300万円の損失を出した話も、この記事で全部さらけ出します。これは、キラキラした成功譚やありません。航空券、滞在費、輸送費、関税…全部ひっくるめて、今の円安地獄のアメリカで、どうやって利益を出すのか。ワシが年商2億円の店を作り、500人以上の起業家を育ててきた経験から、その「リアルな現実」と「勝つための戦略」を全部教えます。
覚悟はええですか?ほな、いきましょか。
目次
ズバリ結論!アメリカ古着仕入れは今でも儲かるんか?
いきなり核心から言いますわ。
結論:やり方次第やけど、昔より格段に難易度は上がっとる。
「儲かります!」なんて甘いことは言いません。素人考えで突撃したら100%火傷します。せやけど、正しい戦略と覚悟があれば、今でも勝機は十分にある。それがワシの答えです。
なぜ今、アメリカ仕入れが厳しいのか?3つの理由
まず、厳しい現実から目をそらしたらアカン。なんで難易度が上がってるんか、理由は主に3つや。
- 記録的な円安: ワシが始めた頃は1ドル100円くらいやった。今は150円を超える日も珍しくない。単純に、仕入れ値が1.5倍になるってことですわ。100万円で仕入れられたもんが、150万円出さな買えん。このインパクトはデカすぎます。
- 現地の物価・古着価格の高騰: アメリカ国内でも古着ブームで、ええもんは現地の人やバイヤー同士で取り合いになっとる。それに加えて燃料費も上がってるから、輸送コストもバカにならん。結果、古着そのものの値段が上がってしもてるんです。
- ライバル激増: ネットのおかげで誰でもバイヤーになれる時代や。 個人で買い付けに行く人も増えたし、オンラインで仕入れる人もおる。競争が激しいから、昔みたいに「行けば儲かる」なんてことはありえへんのです。
それでもアメリカ仕入れにこだわる理由
「ほな、なんでわざわざアメリカ行くんや?」って思いますやろ。それでも行く価値があるんですわ。
日本にはない圧倒的な物量、日本では見つからんようなデザイン、そして山のような服の中から「お宝」を探し出す感覚。これは、何物にも代えがたい魅力や。ヴィンテージのリーバイスや、珍しいバンドTシャツを見つけた時の興奮は、一度味わったらやめられまへん。
ビジネスとしても、ちゃんとやれば国内仕入れより大きな利益を生む可能性を秘めてる。厳しいけど、その分ロマンとリターンがある。それがアメリカ仕入れの醍醐味やとワシは思てます。
【費用大公開】1回の渡米(2週間)でかかるリアルな経費シミュレーション
夢ばっかり語っててもしゃあないんで、ここからは金の計算をしましょか。1回の買い付け(2週間)で、だいたいどれくらいかかるんか。ワシの経験と今の相場から、リアルな数字を出してみます。
渡航費:航空券とレンタカー代
- 航空券: 時期や航空会社によりますが、ロサンゼルス往復で20万~30万円は見ておいた方がええでしょう。LCCを使ったり、オフシーズンを狙えば少しは安なります。
- レンタカー代: アメリカでの移動は車が必須。コンパクトカーでも2週間借りたら保険込みで15万円~はかかります。ガソリン代も高騰してるから、これも頭に入れとかなアカン。
滞在費:宿泊費と食費
- 宿泊費: 郊外のモーテルやAirbnbをうまく使っても、1泊1.5万円~は覚悟せなあかん。2週間やと、ざっと20万円以上はかかります。
- 食費: 毎日レストランなんて行ってたら破産しますわ。「飯はスーパーで買うのが基本やで」。これで1日5,000円くらいに抑えたいところ。2週間で7万円~ですね。
仕入れ関連費:輸送費と関税
ここが一番見落としがちで、ワシも昔ここで大失敗しました。
- 輸送費: 仕入れた古着を日本に送る費用です。段ボール1箱(約20kg)で2万~3万円くらいかかります。これを20箱送ったら…それだけで40万円以上ですわ。
- 関税・消費税: これがホンマに厄介。個人使用目的か商用目的かでも変わるんやけど、ビジネスでやるなら「商品代金+送料+保険料」の合計額に対して関税と消費税がかかります。 ニット製品なんかは税率が高いんで要注意や。
【表】リアルな経費合計シミュレーション(2週間)
項目 | 悲観シナリオ(円) | 楽観シナリオ(円) | 備考 |
---|---|---|---|
航空券 | 300,000 | 200,000 | 時期やLCC活用で変動 |
レンタカー | 200,000 | 150,000 | 保険・ガソリン代込み |
宿泊費 | 280,000 | 210,000 | 1泊2.0万 vs 1.5万 |
食費 | 100,000 | 70,000 | 外食多め vs 自炊中心 |
輸送費 | 500,000 | 400,000 | 20箱送る想定 |
その他雑費 | 100,000 | 50,000 | 通信費、駐車場代など |
経費合計 | 1,480,000 | 1,080,000 | ※仕入れ代は別途 |
どうです?これ、まだ古着を1枚も買う前の金額ですよ。楽観的に見ても、渡航経費だけで100万円以上は飛んでいく。この現実をまず直視せなアカン。
ワシがやらかした大失敗!300万円をドブに捨てた話
なんでワシがこんなに経費の話をうるさく言うか。それは、ワシ自身がここで大失敗してるからですわ。
あれは2012年のことでした。少し事業が軌道に乗って、調子に乗ってた時期です。「もっと安く大量に仕入れられる方法はないか」と探して、ある海外の業者にたどり着きました。提示された価格は、相場の半額以下。舞い上がったワシは、ろくに検品もせず、なけなしの金300万円を振り込んで大量の古着(ベール)を仕入れたんです。
数週間後、港に届いたコンテナを開けて愕然としました。中から出てきたのは、古着というより「ゴミの山」。半分以上が汚れや破れで売り物にならず、残りの半分もデザインが悪くて売れそうにないもんばかり。
今思えば、完全に知識不足でしたわ。そもそも「ベール」ってのは、古着を圧縮して固めた塊のことやねんけど、中身が見えへんからリスクも高い。ワシみたいに失敗せんためには、まず「古着のベール仕入れに関する詳しい解説」を読んで、どんな種類があって、どうやって業者を選んだらええか、しっかり勉強することが大事やで。
輸送費や関税の計算も甘くて、売れば売るほど赤字になる始末。 「カッコつけてええもんばかり仕入れても、経費を引いたら利益は雀の涙や」って、この時ホンマに痛感しました。あの300万円は、完全にドブに捨てた金です。
この失敗から学んだこと
でもな、この失敗があったからこそ、今のワシがおる。この300万円の授業料で、ワシは2つの大事なことを学びました。
- 信頼できるパートナーを見つけること: 安い話には裏がある。目先の安さに飛びついたらアカン。品質管理がしっかりしていて、長く付き合えるパートナーを見つけることが何より大事やと。
- 数字に強くなること: どんぶり勘定は必ず破滅する。航空券から関税まで、全ての経費を洗い出して、1着あたりいくらで売れば利益が出るのか、損益分岐点を徹底的に計算すること。これがビジネスの基本やと叩き込まれました。
元を取るための必須戦略5選【経営者目線で解説】
ほな、ここからはワシの失敗と成功の経験を全部詰め込んだ、「元を取るための戦略」を教えます。経営者として、コンサルタントとして、これだけは絶対に守ってほしい5つのことです。
1. 「何を探しに行くか」渡米前のリサーチが9割
やみくもに現地に行っても、宝の山はただのゴミの山に見えるだけ。日本で何が売れてるんか、あんたのお客さんは何を欲しがってるんか、利益率が高いジャンルは何か。渡米前に徹底的にリサーチして、「仕入れリスト」を作ること。これが9割ですわ。メルカリやヤフオクで売れてる商品の相場を調べておくのも必須やで。
2. 損益分岐点を叩き出す!「1着あたりいくらまで出せるか」の徹底
ビジネスは気合と根性だけでは成り立ちまへん。さっきの経費シミュレーションを元に、今回の渡航で最低いくら売り上げなあかんのか(損益分岐点)を計算するんです。
売上 – 売上原価(仕入れ値) – 経費 = 利益
この簡単な式が全ての基本。経費が100万円かかったなら、最低でも100万円以上の「粗利(売上 – 仕入れ値)」を稼がなあかん。そこから逆算して、「このTシャツは〇〇円まで」「このジャケットは〇〇円まで」という仕入れ上限額を全アイテムで決めておく。この数字への意識がプロと素人の分かれ目や。
3. スリフトだけじゃない!仕入れルートの複線化
初心者は大手のリサイクルショップ(スリフト)を回りがちやけど、それだけではライバルと同じ土俵で戦うことになる。スリフトはもちろん、週末のフリーマーケット、そしてコネクションができれば卸倉庫(ウェアハウス)も攻める。それぞれのメリット・デメリットを理解して、複数の仕入れ先を持つことが安定した仕入れに繋がります。
4. 「量」より「利益率」を意識したピック術
「安いから」という理由で大量に仕入れるのは素人のやること。 100円で仕入れて1000円で売る商品を100着売るより、5000円で仕入れて2万円で売れる「お宝」を10着見つける方が、手間も輸送費もかからん。1点でしっかり利益を確保できる商品を見つける目利き、つまりブランド、年代、状態、希少性を見極める力を養うことが重要です。
5. 仕入れは「売るまで」がワンセット!出口戦略を明確に
仕入れた商品を、どこで(実店舗?オンライン?)、誰に、いくらで売るのか。この「出口戦略」を渡米前に決めておくこと。例えば、インスタで若者向けに売るならトレンド感のあるアイテム、ヤフオクでマニア向けに売るならヴィンテージの希少品、というように、販路によって仕入れるべき商品は全く変わってきます。仕入れは、売って現金化するまでがワンセットやということを忘れんといてください。
よくある質問(FAQ)
Q: 英語が話せないと、アメリカでの古着仕入れは難しいですか?
A: 正直に言うて、話せた方が有利なのは間違いないです。特に卸業者との交渉や、ローカルなフリーマーケットではコミュニケーションが重要になります。でも、片言の英語と翻訳アプリ、そして何より「これが欲しいんや!」という情熱があれば何とかなります。最初は大手のリサイクルショップ(スリフト)中心に回れば、会話はほとんど必要ありません。まずは行動してみることが大事やで。
Q: 初めて行くなら、アメリカのどの都市がおすすめですか?
A: 一概には言えませんが、初心者はロサンゼルスがおすすめです。気候が良く、大規模なフリーマーケットやスリフト、卸倉庫が集中しているので効率的に回りやすいです。 ただ、その分ライバルも多いことは覚悟してください。慣れてきたら、少し郊外の都市を攻めてみるのも面白いと思います。
Q: 資金は最低いくらくらい必要ですか?
A: ビジネスとしてやるなら、先ほどシミュレーションした渡航・滞在経費(100万円~)とは別に、仕入れ資金として最低でも50万円、できれば100万円は用意したいところです。資金が少ないと、どうしても単価の安いものしか狙えず、利益を出しにくくなります。 最初は無理せず、国内仕入れやオンライン仕入れから始めるのも一つの賢い手です。
Q: 仕入れた商品はどうやって日本に送るのが一番いいですか?
A: 量や重さによりますが、個人レベルなら国際宅急便(ヤマト、FedExなど)か、現地の輸送代行業者を使うのが一般的です。船便は安いですが時間がかかりすぎるので、キャッシュフローを考えると最初は航空便がおすすめです。複数の業者の料金を比較検討することが重要。空港で超過料金を払ってハンドキャリーするのは一番高くつく可能性があるので注意してください。
Q: 古物商許可証は必要ですか?
A: はい、利益目的で継続的に古着を仕入れて販売する場合は、必ず「古物商許可証」が必要です。 これは渡米前に、ご自身の営業所を管轄する警察署で申請しておく必要があります。 無許可営業は法律違反になるので、絶対に忘れないでください。
まとめ
ここまで読んでくれて、おおきに。
アメリカ古着仕入れの現実は、正直かなり厳しいです。円安も物価高も、ワシらの力ではどうにもならん。
でもな、厳しいからこそ、そこにチャンスがあるんですわ。誰もが簡単に儲かる時代は終わった。これからは、しっかりとした知識と戦略、そして「絶対に成功するんや」という覚悟を持った人間だけが生き残れる。
ワシの300万円の失敗談も、皆さんが同じ過ちをせんための投資やと思てます。この記事を読んで、「それでも挑戦したい」と思ったあなた。その熱い気持ちがあれば、道は必ず開けます。一人で悩まず、いつでも相談してください。一緒に頑張りましょう!