「古着屋でも始めようかな…」
あなたがそう呟いたとき、周りの人はどんな顔をしはりましたか?「ええやん!応援するで!」と背中を押してくれる人もいれば、「そんな甘い商売やないで」「古着屋なんてやめとけ」と心配そうな顔をする人もおったんやないでしょうか。
正直に言うと、古着ビジネスは決して楽な商売やありません。でもな、正しいやり方を学んで、コツコツ続けていけば、必ず結果はついてくる。これは私が15年以上この業界で、数えきれへんほどの失敗と成功を見てきたからこそ、自信を持って言えることです。
今回は、私のコンサル生やった、ある主婦の方の話をします。彼女も最初は「古着屋なんてやめとけ」という周囲の大反対に遭いました。でも、それを乗り越えて、今では地方都市で誰もが知る人気店を作り上げたんです。彼女がどうやって逆境を乗り越えたんか、そのリアルな話をお届けしますわ。
目次
私が「古着屋なんてやめとけ」と言われた理由
彼女、仮にAさんとしましょうか。Aさんは、子供が小学校に上がったのを機に、長年の夢やった自分の古着屋を持つことを決意しはりました。でも、その夢を家族や友人に打ち明けた途端、猛反対の嵐やったそうです。
なんで周りはそんなに反対したんか?Aさんが聞かされた「やめとけ」の理由は、大きく分けて3つありました。
理由1:安定した収入がなくなるやろ
一番多かったんが、お金の心配ですわな。Aさんの旦那さんはサラリーマンで、彼女もパートで家計を支えてました。それが、いきなり収入がゼロになるかもしれへん起業の道に進むわけです。
「パートの安定した給料を捨てるなんてもったいない」
「失敗したらどうするんや?貯金が全部なくなるで」
旦那さんや親御さんからしたら、心配でたまらんかったんでしょう。特に古着屋は「儲からない」というイメージが根強い。実際、開業のハードルは低い一方で、長く続けるのは難しい商売でもあります。 夢だけでは飯は食えん、という現実的な意見やったわけです。
理由2:地方でアパレルなんて無理や
Aさんがお店を開こうとしていたのは、人口10万人ほどの地方都市。若者はどんどん都会に出て行ってしまうような場所です。
「こんな田舎で服が売れるわけないやろ」
「都会のオシャレな店には敵わへん」
友人からは、立地に関する厳しい意見が多かったそうです。確かに、地方都市は都会に比べて商圏が狭く、集客には工夫が必要です。 そもそもファッションに敏感な層が少ないんとちゃうか、という懸念も無理はありません。
理由3:主婦のお遊びやと思われる
そして、Aさんが一番心を痛めたんがこれでした。
「どうせ趣味の延長やろ?」
「子育ての片手間でできるほど甘くないで」
特に、これまでビジネス経験のなかったAさんに対して、「主婦のお遊び」と見下すような声もあったそうです。彼女の「好き」という気持ちや情熱を、ただの甘い夢やと決めつけられてしまう。これは、これから何かを始めようとする主婦の方なら、一度は経験する悔しさかもしれませんな。
反対を押し切り、地方都市で人気店を作った主婦の「逆転戦略」
普通ならここで心が折れてまうかもしれへん。でも、Aさんは違いました。彼女は、これらの反対意見から逃げずに、真正面から向き合うことを選んだんですわ。
戦略1:「やめとけ」の声を「課題リスト」に変える
Aさんがまずやったことは、言われた悪口や心配の声を全部ノートに書き出すことでした。そして、それをただの悪口として受け流すんやなく、「解決すべき課題リスト」として捉え直したんです。
| 周囲の「やめとけ」 | Aさんの「課題リスト」 |
|---|---|
| 「安定した収入がなくなる」 | → 3ヶ月分の生活費と運転資金を確保する。パートと両立できるスモールスタートの方法を探る。 |
| 「地方で服は売れない」 | → 地方だからこそ響くコンセプトは何か?ターゲットを徹底的に絞り込む。 |
| 「都会の店には敵わない」 | → 都会の店にはない、地域密着型の価値を提供する。オンラインも活用し商圏を広げる。 |
| 「主婦のお遊びだ」 | → 数字で結果を示す。具体的な事業計画書を作成し、本気度を伝える。 |
こうやって課題を具体化することで、感情的な反発が、論理的なビジネスプランに変わっていったんです。これは賢いやり方やと思います。
戦略2:地方の「弱み」を「強み」に変えるマーケティング
次にAさんは、「地方だから売れない」という弱みを、どうすれば強みに変えられるかを考え抜きました。
地域コミュニティのハブになる
都会の店は、お客さんとの関係がどうしても希薄になりがちです。でも地方なら、一人ひとりのお客さんと深い関係を築ける。Aさんは、店を単に服を売る場所やなく、「服好きが集まるコミュニティのハブ」と位置づけました。
- 地元のカフェとコラボイベント: 近所のカフェで、古着の着こなし講座やリメイクのワークショップを開催。
- SNSでの徹底的な地元密着: Instagramでは、商品紹介だけでなく、地元の風景やお店を背景にしたコーディネート写真を投稿。「#(地名)古着屋」で地域の人に見つけてもらいやすくしました。
オンラインを併用し全国に発信
実店舗の商圏は狭いですが、オンラインなら全国がマーケットです。Aさんは、店舗に来られない人向けに、オンラインショップも開設しました。
「地方の小さな古着屋」というストーリーが、逆に都会の古着好きには魅力的に映ったんです。Aさんの人柄が伝わるSNS発信も相まって、オンライン経由で全国にファンができました。
この「リアル(地域密着)」と「オンライン(全国展開)」のハイブリッド戦略が、地方のハンデを見事に克服したんですわ。
戦略3:主婦の「経験」を「武器」に変える店づくり
「主婦のお遊び」という言葉を、Aさんは最大の武器に変えました。
主婦目線のリアルな商品提案
Aさんは、自分と同じような30代〜40代の主婦をメインターゲットに据えました。
- 動きやすくてオシャレ: 子供の送り迎えや公園遊びでも気兼ねなく着られる、でもちゃんとオシャレに見える服。
- 体型カバー: 気になるお腹周りや二の腕をカバーしてくれるデザイン。
- 手入れのしやすさ: 自宅で洗濯できる素材かどうかを正直に伝える。
これは、独身の若い店員さんにはない、リアルな主婦としての経験から生まれた強みです。 流行を追うだけやない、生活に寄り添った提案が、多くの主婦の共感を呼んだんです。
子供連れでも安心できる空間
Aさんのお店には、小さなキッズスペースがあります。お母さんがゆっくり服を選んでいる間、子供がおもちゃで遊んで待っていられる。これも、自身が子育て中に「こんな店があったらいいな」と感じた経験から生まれたアイデアです。
結果として、Aさんのお店は「主婦が気兼ねなく行けるオシャレな古着屋」として、口コミで評判が広がっていきました。かつて「お遊び」と揶揄された主婦としての経験が、誰にも真似できない店の個性になった瞬間でした。
これから地方で古着屋を始めたいあなたへ【3つの注意点】
Aさんの話は、まさにサクセスストーリーです。でも、彼女が成功したのは、ただ情熱があったからだけやない。古着屋経営の厳しい現実を直視し、しっかり準備したからです。これから始める人がつまずきやすいポイントを、私の経験から3つお伝えします。
注意点1:初期投資と運転資金のリアルな話
「古着屋は安く始められる」と思われがちですが、それはあくまで他の業種と比べての話。実店舗を持つなら、最低でも300万円〜500万円は見ておいた方がええでしょう。
- 店舗取得費: 保証金、礼金、仲介手数料など。地方でも数十万〜100万円以上かかることがあります。
- 内装・備品費: 壁紙、床、照明、ハンガーラック、レジ、鏡など。
- 初期仕入れ費: 最初にお店を埋めるだけの在庫が必要です。最低でも50万円〜100万円は見ておきたいところ。
- 運転資金: これが一番大事!開業してすぐに売上が立つとは限りません。家賃や光熱費、自分の生活費など、最低でも半年分の運転資金は、初期投資とは別に確保しておく必要があります。
多くの人が、この運転資金の計算が甘くて失敗しはります。 「やめとけ」と言ってくれる人の心配は、まずこの点にあることを理解しておくべきです。
注意点2:「好き」だけでは続かへん、仕入れの現実
「自分の好きな服だけを集めたお店」…憧れますよな。でも、ビジネスとして続けるには、「自分の好き」と「お客さんが欲しいもの」のバランスを取る必要があります。
- 仕入れルートの確保: 安定して質の良い古着を仕入れるルートを見つけるのは、簡単やありません。国内の卸業者、海外からの輸入、一般からの買取など、複数のルートを確保しておくことが重要です。
- 在庫管理の難しさ: 古着は一点もの。売れ筋商品がなくなっても、同じものは二度と入ってきません。 逆に、売れない在庫はどんどん溜まっていき、資金繰りを圧迫します。 定期的にセールをしたり、オンラインで販売したりと、在庫を回転させる工夫が不可欠です。
注意点3:孤独との戦い、コミュニティの重要性
個人で店を始めると、想像以上に孤独です。売上が伸び悩んだ時、クレーム対応で心が折れそうな時、相談できる相手がいないのは本当に辛い。
Aさんが成功した要因の一つは、地元のカフェや他のお店と積極的に交流し、孤独にならなかったことです。
- 地域の商工会議所や起業家セミナーに参加する。
- SNSで同業の店主と繋がる。
- 信頼できるコンサルタントやメンターを見つける。
悩みを共有したり、情報交換したりできる仲間がいるだけで、精神的な負担は全然違います。一人で全部抱え込もうとしたらあきませんで。
まとめ:あなたの「好き」は、誰かの「欲しい」になる
「古着屋なんてやめとけ」
この言葉は、あなたの夢を否定する刃のように聞こえるかもしれません。でも、その言葉の裏には、あなたを心配する気持ちや、ビジネスの厳しさを知っているからこその愛情が隠れていることもあります。
大事なのは、その言葉に感情的になるんやなく、Aさんのように「解決すべき課題」として向き合うこと。そして、あなた自身の経験や個性を「武器」に変えることです。
地方だから、主婦だから…それは決して弱みやない。むしろ、他の誰にも真似できない、あなただけの店の魅力になります。あなたの「好き」という情熱と、現実的な準備があれば、周囲の反対はいつか必ず「応援」に変わるはずです。
私も何度も失敗して、そのたびに立ち上がってきました。皆さんの成功のために、私の経験を全て惜しみなくお伝えします。一緒に頑張りましょう!